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鉄道コラム 前照灯(311)
山をくぐり、橋を渡り…台湾東海岸・花蓮へ台鉄特急が走る

話題 | 神奈川新聞 | 2020年5月30日(土) 00:00


台鉄の特急「普悠瑪」号=台湾東部・花蓮駅
台鉄の特急「普悠瑪」号=台湾東部・花蓮駅

 台湾の東部では、山がちな海岸線を縫うように台鉄の線路が走る。北東部の宜蘭から南下し、蘇澳を過ぎると、路線は北廻線に入る。車窓はトンネルと橋と海岸線の連続だ。

 日本統治時代に北廻線が計画され、北側の宜蘭と南側の花蓮から建設が始まったが、太平洋戦争下で未完成に終わっている。国民党政権になってから断崖絶壁が続く海岸で難工事が始まり、1980年に開通にこぎ着けた。台湾屈指の観光地でもある渓谷、太魯閣国家公園へのアクセスも改善された。


花蓮の市街地にある市場
花蓮の市街地にある市場

 今の花蓮駅は、北廻線の開通と改軌に伴って、日本統治時代の旧駅から移された。特急「太魯閣」号では台北からおよそ2時間余りで着く。

 「花蓮站、快到了」。車内放送は中国語、台湾語、客家語、英語で流れた。

 降りた駅は、旧市街地から少し遠い。バスの便も多くない。のんびり海岸まで歩いてみる。


花蓮鉄道文化園区に展示されている機関車
花蓮鉄道文化園区に展示されている機関車

 おしなべて台湾はそうだが、花蓮にも旧市街地には日本の面影が残る。市場を抜けていくと、旧花蓮駅跡地を利用した「花蓮鉄道文化園区」がある。日本統治時代に鉄道・道路管理を担当していた花蓮港出張所の車庫が前身。建物やナローゲージの線路を残す。

 公園のすぐそばの海岸には遊歩道が伸びる。海を隔てて200キロほどのかなたには、石垣島が浮かんでいるのだろうか。


花蓮の海岸=台湾東部・花蓮
花蓮の海岸=台湾東部・花蓮
 
 

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