スポーツで道を切り開こうと日本で奮闘する外国人留学生。神奈川県内の高校でも、アフリカ諸国やモンゴルなどから渡ってきた高校生たちが競技と学問の両立に励んでいる。ときに勝利至上主義の象徴と捉えられがちな外国人留学生だが、それは一面的な見方かもしれない。社会が国際化する中、もたらしているのは競技結果を超えた多くの学び。留学生の目に映る日本の「部活動」を追った。
日本で高校生活を送った後、いかに生きるか。多様な選択肢がある中、旭丘高初のモンゴル人留学生、シャグダルスレン・ダライバートル(22)は大学卒業後も日本に残る道を模索する。「今のところはプロに行きたいというのが一番だけど、けがとかもある。次の選択として教員免許を取ろうかなと」
6月の平日、少し緊張した面持ちで後輩たちの前に立っていた。教育実習生として母校に戻り、体育の授業を担当。この日はソフトボールとあって、キャッチボールを見守ったり、ノックを打ったり。「お世話になった皆さんへの恩返しという思いもある」。筋骨隆々とした肉体の根っこには、異国の日本で得たかけがえのない日々がある。
自分も誰かを支えたい
神奈川の部活動は今 外国人留学生 日本で指導者の道模索
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体育の授業でノックを打つダライバートル。ソフトボールは高校入学後に初めて触れたという=旭丘高 [写真番号:1114042]